開催前は批判の嵐だった大阪・関西万博。しかし、いざ幕が開けてみると、その熱気と盛り上がりは想像以上な話題沸騰の会場へ足を運んできました。
まず、万博会場に向かうにあたって、大きな荷物は大阪駅のコインロッカーに預けることにしました。駅構内にコインロッカーがあるので、スムーズに預けられて、身軽に万博へ向かえます。
夢洲に到着すると、東ゲートにはニュースで見たあの光景がそのまま広がっていました。「並ばない万博」と銘打たれているはずなのに…9時入場チケットを持って8時50分に着いたものの、ゲートを通れたのは9時45分。実質、ほぼ10時スタートでした。

不思議だったのは、10時チケットの人たち。9時入場者とは別の列があるのに、なぜか9時前からすでに並び始めていました。時間指定って一体…?と思ってしまうほど。
ゲートを抜けると、迎えてくれるのはド迫力の大屋根リング。思っていた以上に大きくて、テンションが上がります。ところが、最初に行きたかったパビリオンはその反対側…。開始早々、けっこう歩かされることになりました。

最初のパビリオンは、「未来の都市」。ここは企業ごとに“日本の未来の都市”を表現したブースが並んでいて、どれも面白くて見応え十分。気づいたら長居してしまうほどで、ここだけでも2時間は楽しめちゃいます。

中でも記憶に残ったのは「未来のバイク」。まるでアニメから飛び出してきたような、実用性そっちのけのアイディアに笑いつつ、一方では「これもう発売されそうじゃない?」と思える現実的な案も並んでいて、未来の振り幅に圧倒されました。

「未来の都市」パビリオンを出たところには、「空飛ぶクルマ」の飛行場がありました。ただ、あいにく、期待していた「空飛ぶクルマ」は風が強くて飛べず…。でも説明を聞くと「もう実用化はすぐそこ」とのこと。目指すのは“ヘリより気軽、飛行機ほどじゃない”絶妙なポジション。初乗りは1万円ほどらしいですが、最終的にはタクシー並みの料金にしたいとか。近い未来、空を走るタクシーに手を挙げる日が来るかもしれません。

会場にはガンダムの姿もありました。大屋根リングの景観を邪魔しないようにか、独特のポーズをとっていました。とはいえ、個人的にはお台場にいた頃のように直立している方が、やっぱり迫力があってかっこいいなと思います。

お昼を食べてから立ち寄ったのは「大阪ヘルスケアパビリオン」。ここでは「今の自分の測定」から「未来のヘルスケア」まで幅広く学べる展示が用意されていました。中でもユニークだったのが、人生ゲーム仕立てのコンテンツです。サイコロを振りながら健康について楽しく学べる仕掛けに、大人ながらつい夢中になってしまいました。

次に向かったのは、「ブルーオーシャンドーム」。上映時間までの待ち時間は、会場にあったアート作品のこぼれそうでこぼれない水の不思議な演出を眺めながら過ごしました。

こちらのパビリオンのコンセプトムービーでは、壮大に広がる海の映像が映し出されます。その美しさに浸っていると、同時に表現されるのはプラスチックごみの現実。2050年には魚よりプラスチックが多くなる──そんな事実を突きつけられると、美しさの裏にある重いテーマに考え込まずにはいられませんでした。

この後、少し時間に余裕ができたので、大屋根リングの上へも登ってみました。木造でこれだけのスケールを実現していることに圧倒されます。温もりを感じる素材でありながら迫力満点で、「これを万博が終わったら壊してしまうなんて、本当に勿体ない…」としみじみ思いました。

大屋根リングの上は、真夏の日差しで本当に過酷。でもその代わりに、万博会場のスケールを肌で感じることができます。暑さに耐えたからこそ見える景色、というのもまた特別でした。

続いて立ち寄ったのは「電力館 可能性のタマゴたち」。ここでは“未来のエネルギー”をテーマにした展示があり、実際にプチゲームを通じて学べる仕掛けがありました。写真は撮れなかったのですが、遊びながら未来の電力について考えられるユニークな体験で、とても印象に残りました。
最後はミャクミャクをパチリ。このインパクトあるデザインで国民的人気キャラになるなんて、本当に世の中わからないものです。でも、見れば見るほどクセになるのも確かです。

今回はとても運がよく、2か月前抽選、7日前抽選、3日前の空き枠、そして当日枠まで活用して、4つのパビリオンにスムーズに入れました。でも実際は、4つ全部回るのはけっこう大変で、少し駆け足に。さらに公式の所要時間と実際の所要時間が違うパビリオンもあって、予定が狂い気味になりました。これから行く方は、公式だけでなくWEBで最新の体験談を調べておくのがオススメです。
開催前は批判の嵐だった大阪万博ですが、開催後に話題沸騰となるのも頷けました。人が自然と集まる独特の熱気や、多彩なコンテンツは想像以上に楽しく、わざわざ大阪まで行った価値がありました。昔の大阪万博も同じように、始まる前は冷ややかな声があり、終わってみれば盛り上がっていたそうです。結局のところ、いつの時代もマスコミは批判と話題づくりのネタにするもの。だからこそ今回の万博も、終わる頃には「大成功だった」と語られるのではないかと思います。